サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の見どころ
フィレンツェの大司教座聖堂、つまりフィレンツェでもっとも権威あるカトリックの教会です。フィレンツェ旧市街の中心部に位置しており、名実ともにフィレンツェの中心です。
サンタ・マリア・デル・フィオーレ(Santa Maria del Fiore)は「花の聖母マリア」という意味で、フィレンツェ(Firenze)の語源である花の女神フローラ(ラテン語Flōra)とも通じるものがあります。偶然の一致というよりは、「花の都(フィレンツェ)の聖母マリア」を意味していたのかもしれません。
1296年に建設が始まり、140年もの歳月をかけて、1436年にようやく完成しました。
イタリアでは、ミラノ大聖堂に次いで大きな聖堂です。ミラノ大聖堂と並んで、イタリアにおけるゴシック建築の代表作です。
「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」はクーポラ(丸屋根)のあるドゥオーモ(聖堂)だけでなく、ジョットの鐘楼、サン・ジョヴァンニ洗礼堂、そしてドゥオーモ付属美術館によって構成されています。
クーポラとジョットの鐘楼には、フィレンツェの街を眼下に望む展望台としての役割があり、これが大聖堂を魅力的な観光地にしています。
クーポラとジョットの鐘楼の比較
もし時間の都合あるいは体力の都合で、クーポラかジョットの鐘楼か、どちらかを選ばざるを得ない状況であれば、ジョットの鐘楼をおすすめします。
同じような眺めではあるのですが、違いはクーポラの方に上ってしまうと、クーポラ自体は景色として見えなくなってしまう点にあります。

ジョットの鐘楼からクーポラを見た方が迫力を感じられて、フィレンツェ観光のハイライトして強く印象に残るのではないでしょうか。
よく観光ガイドブックやパンフレットで使われるのも、同じような構図の写真です。
大聖堂内部

ファサードの装飾だけで、圧倒されるものがあります。

存在感のある、謎の壺です。調べてもわからなかったので、もしかすると期間限定の展示品だったのかもしれません。

パオロ・ウッチェロによって制作された時計です。24時間表示で、文字の並びからわかるように「反時計回り」に針が動きます。
ジョットの鐘楼

エレベーターはありません。414段の階段を、1段1段自分の足で上っていく必要があります。

フィレンツェ観光のハイライトとなる風景です。

アルノ川の流れる、南側を向いたところです。奥に見える小高い丘の中腹にある、ミケランジェロ広場も展望台として人気の観光スポットです。

視線をやや左奥にずらします。白いファサードの教会は、サンタ・クローチェ聖堂です。

右手に見えるクーポラのある建物は、サン・フレディアノ教会です。左手に見える角形の大きな建物は、ストロッツィ宮です。その奥に見える建物は、サンタ・マリア・デル・カルミネ教会です。

メリーゴーランドが目印の、レプッブリカ広場です。ガッレリア(アーケード)の入口があるように見えますが、実際のところ門をくぐっても空が見えるだけです。ホテル・ペンディーニ(Hotel Pendini)の門で、門自体には名前すらついていません。

サン・ロレンツォ聖堂です。右手前には、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のファサードが見切れています。

八角形の白い建物が、サン・ジョヴァンニ洗礼堂です。
サン・ジョヴァンニ洗礼堂
大聖堂の正面に立つ八角形の洗礼堂で、内部のモザイクと三つの青銅扉で知られます。記事で紹介する黄金色の天井モザイクに加え、東扉の複製「天国の門」も外観の大きな見どころです。

黄金色に輝く、美しいモザイク画です。
『神曲』で知られる詩人ダンテ・アリギエーリは、ここで洗礼を受けたといわれています。
クーポラ

次は大聖堂のクーポラに上ります。気分を変えて、日が暮れてから再び訪れました。

ジョットの鐘楼より約50段多い、463段の階段です。しかも狭くて急ときています。

クーポラの天井に描かれた『最後の審判』です。階段を上がる途中で、間近に見ることができます。

昼にもジョットの鐘楼から見た、サンタ・クローチェ聖堂です。夜は夜で、天の川が街を流れるような、素敵な風景です。

クーポラからは、ジョットの鐘楼がよく見えます。ルネサンス初期を代表する芸術家、ジョット・ディ・ボンドーネが設計したことから、その名がついたといわれています。
ちなみにジョットの代表作は、パドヴァにあるスクロヴェーニ礼拝堂の天井画です。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の基本情報
以下は、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の公式サイトを2026年9月21日に確認した情報です。宗教行事、修復、季節により入場時間や公開状況が変わるため、旅行前に公式サイトの最新案内も確認してください。
- 🔗 公式サイト
-
Attention Required! | Cloudflare
- 📍 所在地
- Piazza del Duomo, 50122 Firenze FI, Italy
- 🕒 入場時間
-
- 大聖堂 月〜土曜10:15〜15:45、日曜・宗教行事日は観光入場休止
- クーポラ 月〜金曜8:15〜18:45、土曜8:15〜16:30、日曜・祝日12:45〜16:30(いずれも最終枠)
- ジョットの鐘楼 毎日8:15〜18:45(最終枠)
- 洗礼堂 毎日8:30〜19:30(毎月第1日曜は13:30まで)
⚠️ 大聖堂と洗礼堂では、肩や膝を覆うなど礼拝施設に適した服装が必要です。
- 🚫 休場日
- 複合施設は復活祭の日曜、12月25日、1月1日に休場します。施設ごとの定期休場や保守休場もあります。
- 💶 入場料金
- 大聖堂内は無料です。クーポラ、鐘楼、洗礼堂、美術館などは有料パスが必要で、券種と予約条件は次のチケット節で紹介します。
- ⏱️ 所要時間
- 公式案内の目安では、クーポラ約45分、洗礼堂約30分、美術館約90分です。大聖堂、鐘楼、洗礼堂を組み合わせるなら半日、複合施設を詳しく巡るならパスの有効期間を使って2日以上に分けると余裕があります。⚠️ 入場待ち、予約枠、階段の混雑、宗教行事により必要な時間は変わります。
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のチケット
有料施設は、入場先の異なる3種類のパスから選びます。料金と対象施設は次のとおりです。
- Brunelleschi Pass 一般30ユーロ。クーポラ、鐘楼、美術館、洗礼堂、サンタ・レパラータを含む
- Giotto Pass 一般20ユーロ。鐘楼、美術館、洗礼堂、サンタ・レパラータを含む
- Ghiberti Pass 一般15ユーロ。美術館、洗礼堂、サンタ・レパラータを含む
各パスは選択日から3暦日有効です。クーポラを含むBrunelleschi Passは、購入時にクーポラの日時指定が必要で、その日時が利用初日になります。ジョットの鐘楼やサンタ・レパラータも、券種によって指定枠の予約条件が異なります。購入後の日時変更や取消はできないため、旅程を決めてから予約してください。
料金、対象施設、年齢別料金は公式チケット案内で確認できます。情報は2026年9月21日に確認しました。
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のアクセス
鉄道・徒歩
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から大聖堂までは、フィレンツェ歴史地区を通って徒歩で向かえます。クーポラ、鐘楼、洗礼堂、美術館はドゥオーモ広場周辺にありますが、入口は施設ごとに異なります。
入場口
クーポラは大聖堂北側のPorta della Mandorla、鐘楼は大聖堂南側、美術館はPiazza del Duomo 9に入口があります。大聖堂の無料入場とパス利用者でも入口が異なるため、公式の訪問案内を確認してください。
フィレンツェの観光スポット、交通、モデルコースについては、フィレンツェの記事をご覧ください。
