スターリング城の基本情報
スターリング城(Stirling Castle)は、スコットランドのスターリング(Stirling)という街にある城です。

ハイランド(スコットランド北部)一帯を見渡すことのできる、キャッスル・ヒル(Castle Hill)と呼ばれる丘の上に建っています。
天然の要衝と呼べる場所で、古代ローマ時代も戦略的に重要な場所だったと信じられていますが、中世後期以前までの歴史には多くの謎が残されています。
アサル朝のスコットランド国王アレグザンダー1世(Alexander I)が1124年にこの地で没したという記録があり、その頃には王国にとって主要な拠点のひとつになっていたと考えられています。

13世紀から14世紀にかけて起こったスコットランドとイングランドの戦争、スコットランド独立戦争において、スターリング城は破壊されます。
現在見ることのできる建物の多くは、15世紀から16世紀にかけて建設されたものです。それ以降、スターリング城はふたたびスコットランド王国(スチュアート朝)の居城となります。
メアリー・ステュアート(Mary Stuart)をはじめ、多くのスコットランド王がスターリング城で戴冠式を行っています。
スターリング城の見どころ

アン女王の庭(Queen Anne Gardens)と呼ばれています。アン女王は、ステュアート朝最後の君主であり、同時にグレートブリテン王国の初代国王です。

庭園は15世紀に造られたとされています。アン女王もこの庭で遊んだのでしょうか。

スコットランド独立戦争で活躍したスコットランドの英雄、ウィリアム・ウォレス(William Wallace)を記念して建てられた、ナショナル・ウォレス・モニュメント(National Wallace Monument)が遠く山の上に見えます。

キングス・ノット(King's Knot)と呼ばれる、スターリング城に付属する庭園です。スコットランドの王族がここで、馬上槍試合や鷹狩りなどを楽しんだといわれています。八角形の塚が特徴的です。

イギリスの城には、芝生がよく似合います。

グレート・ホール(Great Hall)は1503年、ジェームズ4世のために建てられました。ハンマービーム屋根(Hammerbeam roof)は、20世紀に再建されたものです。
エディンバラ城にも、同時代にジェームズ4世のために建てられた同名のホールがあります。


ユニコーン(一角獣)は、スコットランド王家のシンボルです。

グレート・キッチン(Great Kitchen)と呼ばれる展示場所で、城の炊事場が再現されています。皿に載っているのは、パイ料理の一種でしょうか。

鶏肉を調理しているところだと思いますが、妙に生々しくて不気味です。

これはプリントですが、『一角獣狩り(Hunt of the Unicorn)』という一連のタペストリーのひとつです。本物は、ニューヨークのメトロポリタン美術館に展示されています。
伝説では、処女だけが一角獣を飼い慣らす力を持ち、それを利用した狩りが行われていたといわれています。謎の多いタペストリーですが、一角獣はイエス・キリストを、処女は聖母マリアを象徴しているとも考えられています。

タペストリーの展示コーナーになぜか、日本語の「いろはにほへとちり」を編んだものがありました。絵柄の意味するものも含めて、よくわかりません。

王宮の天井を、スターリング・ヘッド(Stirling Heads)と呼ばれる巨大なメダリオン(円形のカメオ)が飾っています。

ライオンを肩に載せているのは、イングランド王のヘンリー8世です。ユニコーンがスコットランド王家の象徴なのに対し、ライオンはイングランド王家の象徴です。

スコットランド王も、王宮で横笛の演奏を楽しんだのでしょうか。

王宮の天井にあるものはレプリカで、本物は城内のスターリング・ヘッド・ギャラリー(Stirling Heads Gallery)で保存、展示されています。

牢獄のようなうす暗い部屋の中で、日の当たる場所に雑草が力強く育っていました。
スターリング城のアクセス
Ⓐスターリング駅から街の中心部を通り、北西方向に緩やかな坂道を約19分歩くと、Ⓑスターリング城に到着します。
ホリールード教会(Church of the Holy Rude)を中心に、中世の面影が残る街並みも併せて観光したいです。