彦根城の基本情報
彦根城は、滋賀県彦根市にある城です。井伊家の居城として知られています。
1600年、関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康は、徳川四天王のひとり、井伊直政に近江国の支配を任せます。直政ははじめ佐和山城に入城しますが、石田三成の居城であったことを嫌い、彦根城の築城を計画します。
直政の死後、息子の直継、直孝により彦根城の築城が進められ、1622年にすべての工事が完了します。
彦根城は、江戸時代以前に建設された天守が残る現存12天守のひとつです。また天守が国宝に指定されている国宝5城のひとつです。
井伊直孝と豪徳寺の招き猫
江戸で鷹狩をした帰り道、井伊直孝は世田谷のある貧しい寺の前を通ります。白猫が直孝に向かい、「おいでおいで」と招く仕草をしています。
不思議に思った直孝は、猫のあとについて寺の中に入ります。白猫は、和尚の飼い猫でした。和尚と話をしていると、とつぜん雷雨が発生します。直孝は、白猫に助けられたことを悟ります。
直孝はいたく感動し、寄進して寺を大きくするとともに、井伊家の菩提寺として定めます。寺は直孝の法名にちなみ、「豪徳寺」へと名を改めます。
彦根のマスコットキャラクターひこにゃんも、この物語に登場する白猫をモチーフにしています。
彦根城の見どころ
天守
三重三階(地下一階)の複合式望楼型天守です。切妻破風、入母屋破風、唐破風が見事なバランスで組み合わされています。唐破風に施された金色の飾り金具も、良いアクセントになっています。
天秤櫓と廊下橋
石垣の上に築かれた長屋状の櫓を多聞櫓といいますが、彦根城のそれは両端に二層二階の隅櫓を備え、正面から見た様が天秤を連想させることから、天秤櫓と呼ばれています。
天秤櫓へと繋がる橋が、廊下橋です。非常時には橋を落とすことで、敵の侵入を防ぐよう設計されています。「落とし橋」とも呼ばれます。
ひこにゃん
ひこにゃんはゆるキャラブームの火付け役として知られています。2007年に「国宝・彦根城築城400年祭」のイメージキャラクターとして登場し、全国にファンを獲得していきます。