フォロ・ロマーノとは?
古代ローマにおける政治、経済の中心地です。「すべての道はローマに通ず」という有名な言葉がありますが、その起点となった場所です。
フォロ(フォルム)とは、古代ローマ都市の公共広場を意味します。ヨーロッパには古代ローマから続く広場の文化があり、広場が都市の中心としてデザインされています。
「世界経済フォーラム」や「東京国際フォーラム」など、公開討論会や討論会場、会議場の名前として「フォーラム」という名前が使われますが、フォロ(フォルム)が語源になっています。
東にコロッセオが隣接しており、借景として大きな魅力となっています。
パラティーノの丘とは?
フォロ・ロマーノの南側に隣接する小高い丘です。「ローマの七丘」の一つとされています。
ローマ神話において、ロムルスがローマの建国を始めた記念すべき地です。ローマという街の名前も、ロムルスに由来するといわれています。
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスもこの地に居を構え、その邸宅跡が残されています。
その後も歴代のローマ皇帝によって、宮殿や庭園が整備されていきました。英語でパラティーノ・ヒル(Palatine Hill)といった方が、イメージが合うかもしれません。
またパラティーノという言葉は、英語で宮殿を意味するパレス(Palace)の語源となりました。
フォロ・ロマーノとパラティーノの丘の入場方法は?
フォロ・ロマーノとパラティーノの丘、そしてコロッセオは共通チケットになっており、12ユーロです。(フォロ・ロマーノとパラティーノの丘だけ、コロッセオだけのチケットはありません)
フォロ・ロマーノとパラティーノの丘は共通のゲートで管理されており、実質1つの観光スポットとみなすことができます。
コロッセオを最初に行くとチケット売り場が混雑しているため、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘から回るのがおすすめです。
またローマパスには、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘、そしてコロッセオが含まれているため、これを利用するという方法もあります。
入口はフォロ・ロマーノ側とパラティーノの丘側に、それぞれ1ヶ所ずつ設けられています。地下鉄「コロッセオ」駅に着いたら、あえてコロッセオを背に、西へ約6分歩きましょう。(ローマパスを持っている場合には、コロッセオを先に回る方が素直でしょう)
いざフォロ・ロマーノとパラティーノの丘へ! フォロ・ロマーノ編
まずはフォロ・ロマーノからご紹介します。フォロ・ロマーノの見どころは、東西にのびるウィア・サクラ(聖なる道)と呼ばれる通り沿いに集中しています。
サトゥルヌス神殿
ローマ神話の神サトゥルヌスを祀る神殿です。サトゥルヌスといえば、ゴヤの『我が子を食らうサトゥルヌス』でその名を知る方も多いのではないでしょうか。
セプティミウス・セウェルスの凱旋門
第20代ローマ皇帝でセウェルス朝の初代皇帝、セプティミウス・セウェルスの名を冠した凱旋門です。第6次パルティア戦争での勝利を記念して建てられました。
ちなみに彼の息子で次代のローマ皇帝となるのが、「カラカラ浴場」で有名なカラカラです。カラカラ浴場は、コロッセオから南に約15分歩いた場所にあります。