【イギリスの鉄道】鉄道発祥の地で紡がれる新たな歴史

キングス・クロス駅

イギリスの鉄道について

イギリスは鉄道発祥の国ですが、フランスのアルストム、ドイツのシーメンスのように、近代的な鉄道車両を開発・製造するメーカーはありません。そんなイギリスの鉄道界で近年存在感を増しているのが、日立製作所です。

ロンドンとスコットランドを結ぶイギリスの大動脈、イースト・コースト本線(東海岸本線)において、同社の高速鉄道車両が採用されています。日本語の「東(あずま)」に由来して、「AZUMA」という愛称がつけられました。

さらに、ロンドンとバーミンガムなどを結ぶ計画の次世代高速鉄道「HS2」においても、同社とアルストムの共同事業体が受注しています。HS2は2029年以降の開業を目指しています。

イギリスの歴史的鉄道車両

ロケット号

イギリス国立鉄道博物館(ロケット号)
ロケット号は世界で初めて、蒸気機関車による旅客鉄道を実現しました。ジョージ・スチーブンソンとロバート・スチーブンソンの親子によって設計されたため、スチーブンソンのロケット号(Stephenson's Rocket)とも呼ばれます。

煙管ボイラーの採用や、シリンダーの動力を直接車輪に伝える機構など、いくつものイノベーションにより、最高速度は40 km/h以上に達しました。「世界初の人身事故」という不名誉な記録も残しますが、一度開いた大量輸送時代の幕が閉じることは二度とありませんでした。

イギリス国立鉄道博物館(ロケット号)
日本で見るような成熟期の蒸気機関車は、石炭庫の下に水タンクが隠れていますが、ロケット号では石炭庫と並んで目立つ場所に、木製の樽が置かれています。

LNER A4形蒸気機関車4468号機「マラード」

イギリス国立鉄道博物館(マラード号)
蒸気機関車とは思えないような、研ぎ澄まされた流線形の車体です。「マラード号」とも呼ばれます。

イギリス国立鉄道博物館(マラード号)
126 mph(203 km/h)という、蒸気機関車としての世界最高速度記録を有しています。今後もきっと、破られることはないでしょう。

イギリス国立鉄道博物館では、ほかにもイギリスの歴史的鉄道車両を多数展示しています。

【イギリス国立鉄道博物館】おすすめの見どころとアクセス
イギリス国立鉄道博物館の基本情報鉄道発祥の国イギリスが誇る、世界最大級の鉄道博物館です。蒸気機関車の基本設計を完成させたといわれるロケット号や、蒸気機関車の世界最高速度を記録したマラード号など、特に蒸気機関車に関する展示が充実して...

イギリスの高速鉄道車両

イギリス鉄道800形

パディントン駅
日立製の車両です。グレート・ウェスタン鉄道(GWR)は2017年にイギリスではじめて、800形の営業運転を開始しました。

パディントン駅

イギリス鉄道800形「AZUMA」

キングス・クロス駅
ロンドン・ノース・イースタン鉄道は、2019年より800形の運行を開始しました。本車両には、「AZUMA」という愛称がつけられています。

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