【イタリアの鉄道】ペンドリーノと三本の矢

トリノ・ポルタ・ヌオーバ駅(イタリア国鉄ETR1000型)

トレニタリアの高速鉄道車両

イタリア国鉄ETR450型(FS Class ETR 450)

イタリア国鉄ETR450型
量産化された初のペンドリーノです。「ペンドリーノ(Pendolino)」とは、イタリアで開発された車体傾斜式車両を意味し、山あいをうねるように進むイタリアの鉄道にとって、欠かせない技術でした。イタリアにおける高速鉄道の歴史は、ペンドリーノの歴史でもあります。

1988年に営業運転を開始し、2015年に引退しました。

フォルムの可愛らしさと歴史的重要性から、日本の0系新幹線と共通するものがあります。(0系が運転を開始したのは1964年であり、活躍した時代は大きく異なります)

イタリア国鉄ETR460型(FS Class ETR 460)

イタリア国鉄ETR460型
ペンドリーノの第2世代で、古い車両ですが、現在でも「フレッチャビアンカ(白い矢)」として運行されています。

ETR450型に続いて、フィアットの鉄道部門(Fiat Ferroviaria)が開発、製造しました。

イタリア国鉄ETR600型(FS Class ETR 600)

フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅(イタリア国鉄ETR600型)
ペンドリーノの第3世代です。「フレッチャルジェント(銀の矢)」として運行されています。(写真のペイントは、「フレッチャルジェント」ではありません)

ペンドリーノはイタリアにおける鉄道技術の象徴であり、虎の子であるはずでしたが、残念ながらフィアットの鉄道部門はフランスのアルストムに買収され、ETR600型はアルストム名義で開発された車両となりました。

皮肉にもETR600型(Alstom Nuovo Pendolino)は世界的なヒット商品となり、中国やスペイン、スイス、ポーランドなどに販路を広げています。

イタリア国鉄E414形(FS Class E.414)

ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅(イタリア国鉄ETR500電車)
ディレッティシマ(Direttissima)と呼ばれる高速新線が整備され、特定の区間では車体傾斜が不要となりました。ETR500形は、更なる高速化のため、「ペンドリーノではない高速鉄道車両」として開発されたものです。動力集中方式の車両です。

ETR500形の第1世代が、第2世代と区別するために名前を変えたものが、E414形です。「フレッチャビアンカ(白い矢)」の車両として使われています。(写真のペイントは、「フレッチャビアンカ」ではありません)

イタリア国鉄ETR500型(FS Class ETR 500)

トリノ・ポルタ・ヌオーバ駅(イタリア国鉄ETR500型)
ETR500型の第2世代です。

トリノ・ポルタ・ヌオーバ駅(イタリア国鉄ETR500型)
「フレッチャロッサ(赤い矢)」として運行されています。

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