京都鉄道博物館の基本情報
京都鉄道博物館は、京都の梅小路公園内にある日本最大級の鉄道博物館です。梅小路蒸気機関車館を拡張・リニューアルし、2014年に閉館した交通科学博物館の車両を一部移設する形で、2016年に開館しました。
現存する最古の鉄筋コンクリート造機関車庫である梅小路機関車庫、また国産初の量産型蒸気機関車である233号蒸気機関車は、国の重要文化財に指定されています。
ほかにも新幹線0系電車の初代車両や、国鉄7100形蒸気機関車「義経号」など、貴重な車両が多数展示されています。
動態保存されている蒸気機関車が客車を牽引する、SLスチーム号が毎日運行されています。梅小路公園に沿って、往復約1キロメートルの乗車体験を楽しむことができます。
京都鉄道博物館の見どころ
梅小路機関車庫

梅小路機関車庫は、現存する最古の鉄筋コンクリート造機関車庫であり、現存する最大の収容線数を有する扇形車庫です。国の重要文化財に指定されています。
ちなみに収容線数において、現存する2番目に大きな扇形車庫は、津山まなびの鉄道館の旧津山扇形機関車庫です。



国鉄1070形蒸気機関車(1080)

国鉄1070形蒸気機関車は、1925年(大正14年)から1928年(昭和3年)にかけて、6200形および6270形をタンク機関車に改造したものです。6200形は英ニールソン社、6270形は英ダブス社製のテンダー式蒸気機関車です。車軸配置も2Bから従軸を1軸追加し、2B1に変更されています。
国鉄B20形蒸気機関車10号機

国鉄B20形蒸気機関車は、1944年から1947年にかけて製造された小型のタンク式蒸気機関車です。停車場や車両基地の構内で車両の入換をするための、入換機関車として使用されました。2002年、梅小路蒸気機関車館の開館30周年を記念して動態復元され、入換機関車として現役で従事しています。
国鉄C51形蒸気機関車239号機

国鉄C51形蒸気機関車は、1919年から1928年にかけて製造された大型テンダー式蒸気機関車です。239号機は、天皇陛下が乗車するお召し列車の専用機として活躍しました。
国鉄C53形蒸気機関車45号機

国鉄C53形蒸気機関車は、アメリカン・ロコモティブ(アルコ)社のC52形を解析して国産化した旅客用テンダー式蒸気機関車です。C52形は国鉄最後の外国製蒸気機関車で、1926年に6両だけ輸入されました。C52形の現存車両はなく、C53形がその面影を伝えています。
国鉄C55形蒸気機関車1号機

国鉄C55形蒸気機関車は、1935年から1937年にかけて製造された旅客列車用テンダー式蒸気機関車です。。イギリスのマラード号をはじめとした世界的な流線形蒸気機関車の潮流と同時代に登場し、C55形でも20号機から40号機の21両に流線形の外装が採用されました。本機はその1号機(トップナンバー機)です。
国鉄C56形蒸気機関車160号機「SLスチーム号」

国鉄C56形蒸気機関車は、1935年から1939年にかけて製造された小型軽量テンダー式蒸気機関車です。小海線など高原地帯を駆け抜ける姿から、ポニー(高原のポニー)という愛称で呼ばれました。本機はその160号機(ラストナンバー機)です。

SLスチーム号は、動態保存されている本物の蒸気機関車が客車を牽引する、人気のアトラクションです。梅小路公園に沿って、往復約1キロメートルの乗車体験を楽しむことができます。

SLスチーム号の最終便運行後に、転車台で方向転換し、梅小路機関車庫に収納されるまでの様子を見学することができます。

国鉄C57形蒸気機関車1号機

国鉄C57形蒸気機関車は、1937年から1947年にかけて製造されたテンダー式蒸気機関車です。その優美な外観から貴婦人と呼ばれています。本機はその1号機(トップナンバー機)です。「SLやまぐち号」としても活用されています。

メンテナンス用のメモ書きのようなものが見えます。

国鉄C58形蒸気機関車1号機

国鉄C58形蒸気機関車は、1938年から1947年にかけて製造された客貨両用のテンダー式蒸気機関車です。最高運転速度は時速85キロメートルで、8620形(時速95キロメートル)に近く、牽引力(シリンダ引張力)は12,570キログラムで、9600形(13,702キログラム)に近い性能を持ちます。本機はその1号機(トップナンバー機)です。
国鉄C59形蒸気機関車164号機

国鉄C59形蒸気機関車は、1941年から1947年にかけて製造された幹線旅客列車用テンダー式蒸気機関車です。東海道・山陽本線の旅客列車をけん引するため、C53形の後継として設計されました。C53形が3シリンダー式で構造・保守の面に複雑さを抱えていたのに対し、C59形は2シリンダー式を採用して整備性を高めました。
国鉄7100形蒸気機関車1号機「義経号」

国鉄7100形蒸気機関車は、1880年から1889年にかけて米H. K. ポーター社で製造された、テンダー式蒸気機関車です。本機はその1号機で、「義経号」の愛称で知られています。先端のカウキャッチャー(牛避け)や、ダイヤモンドスタックと呼ばれる特徴的な煙突など、西部開拓時代の蒸気機関車の特徴が見られます。北海道初の鉄道である官営幌内鉄道の開業にあたり、導入されました。
7100形は8両製造されましたが、現存するのは1号機「義経号」を含め3両のみです。1両はさいたまの鉄道博物館で展示されている2号機「弁慶号」、そして残り1両は小樽市総合博物館で展示されている6号機「しずか号」です。

国鉄C11形蒸気機関車64号機

国鉄C11形蒸気機関車は、1932年から1947年にかけて製造された小型の旅客用タンク式蒸気機関車です。軸重制限の厳しい線区に投入されました。軸重制限とは、1本の車軸にかけることの可能な重さの上限を意味します。
国鉄C61形蒸気機関車2号機

国鉄C61形蒸気機関車、1947年から1949年にかけて製造された列車用テンダー式蒸気機関車です。第二次大戦後、貨物輸送需要が減少し、D51形、D52形など貨物用機関車が余剰となります。C61形は、D51形のボイラーを転用して製造されました。
国鉄C62形蒸気機関車1号機

国鉄C62形蒸気機関車は、1948年から1949年にかけて製造されたテンダー式蒸気機関車です。C61形がD51形のボイラーを転用したのに対し、C62形はD52形のボイラーが転用されました。本機はその1号機(トップナンバー機)です。
C62形は、松本零士『銀河鉄道999』の蒸気機関車として知られています。原作および劇場版では「C62 48」、テレビアニメ版では「C62 50」のナンバープレートをつけています。C62形は49号機(C62 49)で製造を終了したため、「C62 50」は架空のナンバーです。
国鉄C63形蒸気機関車1号機(模型)

国鉄C63形蒸気機関車は、設計図のみ完成し製造されることのなかった幻の蒸気機関車です。1956年に客貨両用のテンダー式蒸気機関車として設計されましたが、電化・ディーゼル化への移行が進みつつある中で計画は中止され、製造は幻におわりました。京都鉄道博物館で、国鉄C63形蒸気機関車1号機の模型が展示されています。
国鉄9600形蒸気機関車(9633)

国鉄9600形蒸気機関車は、国鉄の前身・鉄道院が大正期に生み出した、日本初の量産型貨物用蒸気機関車です。「キューロク」「山親爺(やまおやじ)」などの愛称があります。後のD51などにつながる、日本の貨物用蒸気機関の基礎となりました。
国鉄D50形蒸気機関車140号機

国鉄D50形蒸気機関車は、1923年から1931年にかけて製造された貨物用テンダー式蒸気機関車です。9600形の後継として登場し、より大きな牽引力を備えた幹線貨物用機関車として活躍しました。登場時の形式名は9900形でしたが、1928年の称号規定改正によりD50形と改称されました。
国鉄D51形蒸気機関車1号機

国鉄D51形蒸気機関車は、1935年から1945年にかけて製造されたテンダー式蒸気機関車です。デゴイチの愛称でよく知られ、日本における蒸気機関車の代名詞ともいえる存在です。1184両もの車両が製造されましたが、本機はその記念すべき1号機です。ちなみに、「D51形」などの「D」は動軸数が4、「C62形」などの「C」は動軸数が3を意味します。
国鉄D52形蒸気機関車468号機

国鉄D52形蒸気機関車は、1943年から1946年にかけて製造された貨物用テンダー式蒸気機関車です。D51形を上回る牽引力を持つ、日本最大の貨物用蒸気機関車です。第二次大戦で増大した輸送需要に対応するために導入されました。
新幹線0系電車

エントランスホールを抜けてすぐ出迎えてくれるのが、新幹線0系電車の初代車両です。新幹線0系は、世界で初めて時速200キロメートルを超える営業運転を実現しました。1964年の東京オリンピック開催にあわせて誕生し、東京—新大阪間を約4時間で結びました。
国鉄230形蒸気機関車

国鉄230形蒸気機関車は、1902年(明治35年)から1909年(明治42年)にかけて41両が製造された、国産初の量産型蒸気機関車です。国の重要文化財に指定されています。

左から、新幹線500系電車(521形1号車)、国鉄583系電車(クハネ581形35号車)「月光」、国鉄485系電車(クハ489系1号車)「雷鳥」です。
新幹線500系電車

新幹線500系電車は、1997年から営業運転を開始した、高速性を重視した新幹線車両です。当時世界最速となる、時速300キロメートル超の営業運転を実現しました。

500系は、JR西日本が自社単独で開発した唯一の新幹線電車です。JR西日本の鉄道博物館である京都鉄道博物館において、象徴的な存在といえます。
国鉄1800形蒸気機関車

国鉄1800形(1801形)蒸気機関車は、明治初期に京都—大津間の急勾配(逢坂越え)対策として導入された、小型のタンク式蒸気機関車です。1881年に英キットソン社から輸入されました。
新幹線100N系電車

新幹線100系電車は、0系新幹線電車の後継として1985年に登場した東海道・山陽新幹線用の車両です。高速化とサービス向上を目的に開発され、主に「ひかり」「こだま」で運用されました。
100系の最高速度は時速220キロメートルで、1989年から登場した100N系(V編成)は、山陽新幹線区間で時速230キロメートル運転を実現しました。100N系はJR西日本が新設計した改良型で、2階建て車両を4両組み込んだ豪華な編成とし、「グランドひかり」として親しまれました。
国鉄EF58形電気機関車

国鉄EF58形電気機関車は、戦後の国鉄を代表する旅客用電気機関車です。1958年、寝台特急「あさかぜ」に国鉄20系客車が登場し、その青い車体からブルートレインと呼ばれます。EF58形は、初代ブルートレインの機関車となりました。
国鉄20系客車の食堂車(ナシ20形)は、京都鉄道博物館で喫茶店として活用されています。また後期の2等寝台緩急車(ナハネフ22形)は、さいたまの鉄道博物館で展示されています。

国鉄EF66形電気機関車

国鉄EF66形電気機関車は、高速貨物列車向けに開発された直流電気機関車です。1985年以降、寝台特急「はやぶさ」「富士」の牽引機としても活躍しました。EF66形は、後年のブルートレインを象徴する機関車のひとつです。
国鉄EF81形電気機関車

国鉄EF81形電気機関車は、交流・直流の両方に対応した交直流電気機関車です。広範囲の電化区間を走ることが可能で、東北・北陸・九州など幅広い地域で活躍しました。1989年に運転を開始した、大阪と札幌を結ぶ寝台特急トワイライトエクスプレスの牽引機としても知られています。
ロコモーション1号(模型)

ロコモーション1号(Locomotion No. 1)は、旅客列車を牽引した世界初の蒸気機関車です。ジョージ・スティーブンソンとロバート・スティーブンソンの親子によって設計され、1825年に製造されました。ストックトン・アンド・ダーリントン鉄道で活躍しました。実物は、本鉄道の整備工場があったシルドンの鉄道博物館で展示されています。
ロケット号(模型)

ロケット号(Stephenson's Rocket)は、蒸気機関車黎明期における技術的マイルストーンのひとつです。多数の細い管で効率よく蒸気を作る煙管ボイラーや、排気で火を強めるブラストパイプなど、数々の画期的な技術を採用しました。ロバート・スチーブンソンによって設計され、1829年に製造されました。
ロケット号のレプリカがヨークの国立鉄道博物館で、実物がシルドンの鉄道博物館「ロコモーション」で展示されています。

スカイテラス

屋外展望デッキ「スカイテラス」からは、JR京都線や東海道新幹線を走る車両を眺めることができます。新幹線N700系を世界遺産・東寺の五重塔が見下ろしています。右手奥には、任天堂の本社開発棟も見えます。
鉄道ジオラマ

扇形車庫です。収容線数など異なる点はありますが、梅小路機関車庫をイメージしていると思われます。

国鉄C57形蒸気機関車1号機「SLやまぐち号」です。

東海道新幹線0系と東北新幹線E5系が、時空を超えて夢の競演です。
旧二条駅舎

1904年(明治37年)に建てられた、入母屋造りの木造駅舎です。京都鉄道博物館の出口に当たり、ミュージアムショップとしても活用されています。
京都鉄道博物館のアクセス
京都鉄道博物館の最寄り駅は、梅小路京都西駅です。駅の改札を出ると、正面に京都鉄道博物館のエントランスが見えます。
京都駅から梅小路京都西駅へは、JR嵯峨野線で1駅約2分です。ちなみに京都駅から京都鉄道博物館まで、徒歩約20分の距離です。京都駅から、徒歩でのアクセスも不可能ではありません。
