アッセの間
アッセの間です。これがスフォルツェスコ城の大きな見どころのひとつである、レオナルド・ダ・ヴィンチの天井画です。ルドヴィーコ・スフォルツァが桑の実を好んで食べたことから、天井一面に生い茂る桑の葉とその赤い実を描いたといわれています。
「人を飲み込もうとしている大蛇」の意匠はビショーネと呼ばれ、ヴィスコンティ家の紋章です。写真のように、これに鷲を合わせたものをスフォルツァ家の紋章としました。ミラノで操業した自動車メーカー「アルファロメオ」のエンブレムにも、ビショーネの意匠が使われています。
ちなみに、『山猫』『ベニスに死す』などの作品で知られる映画監督、ルキノ・ヴィスコンティはヴィスコンティ家の血を引く貴族の家系に生まれました。
コロンビーナの間にある、向かい合う天使の像です。
折れている指は、ピースサインをつくっていたのでしょうか?
祈りの力がそうさせたとしか思えない、奇跡的な手の残り方です。
残っている手には、作者の念が感じられます。
どういう使われ方をしたのかわかりませんが、美しい造形物です。
ガストン・ド・フォアの記念墓碑です。ガストン・ド・フォアは1512年、ラヴェンナの戦いで戦死したフランスの将軍です。ラヴェンナの戦いは、15世紀後半から16世紀中ごろにかけて起こったイタリア戦争の一部に位置付けられます。
イタリアが統一されるのは1861年で、それまでは小国に分かれていました。小国同士で勢力争いをする一方、フランスやドイツ、スペインなど周辺の大国からも度々侵攻を受けました。