パラティーノの丘の見どころ
パラティーノの丘は、フォロ・ロマーノの南側に隣接する小高い丘です。「ローマの七丘」の一つとされています。
ローマ神話において、ロムルスがローマの建国を始めた記念すべき地です。ローマという街の名前も、ロムルスに由来するといわれています。
ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスもこの地に居を構え、その邸宅跡が残されています。
その後も歴代のローマ皇帝によって、宮殿や庭園が整備されていきました。英語でパラティーノ・ヒル(Palatine Hill)といった方が、イメージが合うかもしれません。
またパラティーノという言葉は、英語で宮殿を意味するパレス(Palace)の語源となりました。
パラティーノの丘の主な遺構

宮殿跡や庭園が広がる丘上では、古代ローマの遺構と市街の眺望を一緒に楽しめます。
フォロ・ロマーノの観光ルートは線でしたが、パラティーノの丘は面です。観光客の密度も下がり、緑も多くなり、公園のような趣きが出てきます。ゆっくりピクニックを楽しむくらいの、心と時間に余裕が欲しいところです。そうでなければ、興味のあるところを中心に、時間配分しながら回っていく必要があります。
ファルネジアーニ庭園

16世紀にファルネーゼ卿が作った庭園です。フォロ・ロマーノを一望できる展望台として人気があります。

中央にマクセンティウスのバシリカ(コンスタンティヌスのバシリカ)、その左がロムルス神殿(サンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂)、右がウェヌスとローマ神殿(サンタ・フランチェスカ・ロマーナ聖堂)です。

コロッセオと、その手前にティトゥスの凱旋門が見えます。

右から、アントニヌス・ピウスとファウスティナ神殿、クリア・ユリア(元老院議事堂)、セプティミウス・セウェルスの凱旋門などが見えます。さらにその西が「ローマの七丘」の一つ、カンピドリオの丘で、白い巨大な建物はヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂です。
スタディオン

ティトゥスの凱旋門を建てたのと同じ、ローマ帝国第11第皇帝のドミティアヌスが建設しました。後述するドムス・フラウィア、ドムス・アウグスターナもやはり彼の手によって建てられました。
一見すると競技場のようで、「スタディオン」という名前もその認識に基づいていると思われますが、皇帝の私設庭園だったという説もあります。
ドムス・フラウィア

ドムス・フラウィアが官邸(職場)、ドムス・アウグスターナが公邸(住居)という関係です。日本の「首相官邸」も公邸が隣接しており、厳密には区別されています。
ドミティアヌス帝が建設して以降、300年間にわたってローマ帝国皇帝の官邸として機能しました。

「ペリスティリウム」と呼ばれる、ドムス・フラウィアの中庭です。写真ではわかりにくいですが、八角形の池があります。
ドムス・アウグスターナ

こちらが公邸です。写真の場所には、噴水があったといわれています。
ちなみに誤解しやすいですが、アウグスターナ(Augustana)は単に「皇帝」を意味し、アウグストゥスの家は別にあります。もっとも、アウグスターナが「皇帝」を意味するようになったのもアウグストゥスの影響かもしれず、言語学的にはまったく無関係ということではないかもしれませんが、すくなくとも観光スポットとしては別者です。
アウグストゥスの家

こちらが正真正銘、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの家です。ラテン語で"Domus Augusti"、またはイタリア語で"Casa di Augusto"と表記されています。ドムス・アウグスターナ(Domus Augustana)と間違えないよう注意してください。

ローマ帝国の皇帝としては、比較的質素な暮らしであったといわれています。


イタリア語で"Criptoportico"と呼ばれる地下回廊です。


北側に隣接するフォロ・ロマーノには、ウィア・サクラ沿いに神殿や凱旋門などの遺構が集まっています。同じ考古学区域を共通チケットで巡る場所で、丘上から見下ろした建物を間近でたどれるため、詳しくは下の記事をご覧ください。

パラティーノの丘の基本情報
以下は、コロッセオ考古学公園公式サイトを2026年9月30日に確認した情報です。利用条件は変更される場合があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認してください。
- 🔗 公式サイト
- 最新の利用案内を確認できます。
Parco archeologico del Colosseo official websiteWelcome to the official site of the Parco archeologico del Colosseo. Explore the monuments and areas of the Parco, ...
- 📍 所在地
- パラティーノの丘, Rome, Italy
- 🕐 営業時間
- フォロ・ロマーノ=パラティーノ区域は9:00開場です。閉場時刻と最終入場は季節により変わります。
- 💴 料金
- 料金は券種により異なります。代表的な券種と購入条件は次のチケット節で説明します。
- ⏱ 所要時間
- 宮殿遺構と庭園、展望地点を巡るなら約1時間30分〜2時間が目安です。⚠️ 混雑や見学範囲によって所要時間は変わります。
パラティーノの丘のチケット
フォロ・ロマーノとパラティーノの丘は同じ考古学区域として運用され、共通チケットで見学します。券種によりコロッセオ、帝国フォルム、SUPER対象施設を含む範囲や有効期間が異なります。二つの場所を別の記事で紹介していますが、購入時は別々の入場券を探さず、当日の見学範囲に合う共通券を選んでください。
Forum Pass SUPER
フォロ・ロマーノ、パラティーノの丘、フォーリ・インペリアーリとSUPER対象施設を巡る券種で、コロッセオには入場できません。料金は次のとおりです。
- 一般 18ユーロ
- EU市民の18歳以上25歳未満 2ユーロ
- 対象者 無料
入場は1回で、有効期間は使用した当日です。オンライン購入後30日以内に使用でき、時刻指定は必要ありません。アウグストゥスの家は月曜休館、リウィアの家は確認日時点で修復のため閉鎖されています。
コロッセオを含む24時間券
コロッセオと組み合わせる場合は、一般18ユーロ、EU市民の18歳以上25歳未満は2ユーロです。コロッセオの予約時刻を基準に、その前後24時間以内にフォロ・ロマーノとパラティーノの丘へ1回入場できます。コロッセオも予約時刻に1回だけ入場できます。
コロッセオを最初に行くとチケット売り場が混雑しているため、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘から回るのがおすすめです。
上の一文は現地取材時の混雑を踏まえたものです。現在はコロッセオの入場時刻を予約するため、予約時刻と各入口の位置にあわせて、先にフォロ・ロマーノを巡るか後に巡るかを決めてください。
Roma Passでは、Forum Pass SUPERが無料入場または割引対象になる場合があります。カードの有効期間と、それまでに利用した対象施設数によって条件が変わるため、購入時に公式案内を確認してください。
券種、料金、対象区域、Roma Passの条件は、公式のForum Pass SUPER案内で確認できます。情報は2026年9月21日に確認しました。
パラティーノの丘のアクセス
地下鉄・徒歩
地下鉄B線Colosseo駅から、フォロ・ロマーノ側またはパラティーノの丘側の当日利用できる入口へ歩きます。入口や一方通行の見学経路は変更される場合があるため、現地表示に従ってください。
ローマの観光スポット、交通、モデルコースについては、ローマの記事をご覧ください。
